歌に教わる英文法

洋楽を通して英文法を理解しましょう

32.I WISH - (動詞 WISHとHOPEの違い)

Looking back on when I was a little nappy headed boy

(直訳)振り返ってみろよ、僕がちぢれ頭のちびっ子だった頃を

(意訳)思い出してみろよ、自身がちぢれっ毛のちびっ子だった頃を

Then my only worry was for Christmas what would be my toy

(直訳)その時のたった一つの心配事と言えばクリスマスのおもちゃだけだったろう。

(意訳)その時の心配事と言えばクリスマスプレゼントだけだったろう。

Even though we sometimes would not get a thing

(直訳)それでも時々僕らは時々何ももらえないこともあった

(意訳)それでも時々僕らは時々何ももらえないこともあっただろう。

We were happy with the joy the day would bring

(直訳)僕らはその日がもたらす楽しみで幸せだった

(意訳)でも僕らはその日が来るってだけでハッピーだったよな。

Sneaking out the back door to hang out with those hoodlum friends of mine

(直訳)裏のドアからこっそりと抜け出すのは僕の悪い友達たちとの付き合うためだった。

(意訳)裏のドアからこっそりと抜け出して悪友たちとうろついたものさ

Greeted at the back door with boy thought I told you not to go outside

(直訳)裏の扉のところで僕は外へは出ることができないと告げたとことを考えた

(意訳)裏の扉の前で、「外に出たらだめだろう」と芝居をした。

Tryin’ your best to bring the water to your eyes

(直訳)目に涙を浮かべる最も良い方法を試したり

(意訳)目に涙を浮かべてみたり

Thinkin’ it might stop her from wooping your behind

(直訳)彼女に背中を鞭打つのを止めることを考えてみた

(意訳)どうすれば引っぱたかれないか考えたりしたものさ。

I wish those days could come back once more why did those days ever have to go

(直訳)僕は祈る。あんな日々にもう一度戻えることができたなら。そんな日々は過ぎ去ってしまったから。

(意訳)あんな過ぎ去った日々にもう一度戻ってきて欲しいよ。なぜ過ぎ去っていたのだろう。

I wish those days could come back once more why did those days ever have to go

(直訳)僕は祈る。あんな日々にもう一度戻ることができたなら。なぜ過ぎ去ってしまったのか?

(意訳)過ぎ去った日々にもう一度戻って欲しいよ。もう決して戻ってこないんだ。

‘cause I love them so

(直訳)なぜなら僕は大好きな日々だったのに。

(意訳)だって、最高の日々だったのに。

Brother says he’s tellin’  bout you playin’ doctor with that girl

(直訳)兄弟は言うんだ。君があの女の子とお医者さんごっこをしていると言いつけると。

(意訳)兄貴があの娘とお医者さんごっこをしてるって言うんだ。

Just don’t tell I’ll give you anything you want in this whole wide world

(直訳)言わないでよ。君が欲しい世界中のあらゆるものをあげるから。

(意訳)やめてよ。欲しいものは何でもあげるから。

Mama gives you money for Sunday school

(直訳)ママは日曜日の学校の後の授業料をくれる。

(意訳)ママは日曜の授業のために授業料をくれる

You trade yours for candy after church is through

(直訳)君は教会の礼拝が終わった後にキャンディーにしてしまう。

(意訳)(でも)君は礼拝が終わるとそれをキャンディーに変えちまうのさ。

Smorkin’ cigarettes and writing something nasty on the wall “you nasty boy’’

(直訳)煙草を吸ってバカバカしいことを壁に描いているのだろう`’君は馬鹿な男だ`’

(意訳)煙草をふかしながら、壁にしょうもないことを書いているのさ`’馬鹿な奴だ`’

Teacher sends you the principal’s office down the hall

(直訳)先生は君を送る。ホール下の校長室に

(意訳)先生は連れてゆくのさ。ホール下の校長室に

You grow up and learn that kinda thing ain’t right

(直訳)成長して学ぶ。子供じみたことが良くないことは。

(意訳)成長しながら教わるのさ。子供じみたことから卒業することを。

But while you were doing it sure felt otta sight

(直訳)でも、君がそれをしていた間は、そんなことは視野の外に感じていたのさ

(意訳)でも、その頃にそんな事は分からなったのさ。

I wish those days could come back once more why did those days ever have to go

I wish those days could come back once more why did those days ever have to go

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【dictions】

nappy:(黒人の)髪の毛がちぢれた   

wooping:whipping  鞭打つ、厳しく教え込む

    :whoop 大声で叫ぶ

 

「I wish」はスティービー・ワンダーの楽曲で「回想」の邦題が付与されています。

英文法の理解には動詞が重要な役割りを果たします。動詞が持つニュアンスを理解しないと意図が伝わらなかったり、誤解を与えてしまうリスクがあります。動詞の後の文体は英文法を理解する上で重要です。

今回の楽曲で取り上げました動詞「wish」と「hope」の相違点は実現の可能性です。「wish」で伝わるニュアンスは「叶わぬ願い若しくは祈り」で、「hope」は「可能性を望む」ニュアンスです。いずれも接続詞「that」を伴って願いの内容が続きます。

従って、「I wish」に続く文節には叶わない希望が含まれます。ちなみに「You wish」を

直訳すると「君は祈っていなさい/または夢でもみていろ」で「君には無理だ」というニュアンスになります。

文体は【主語 - wish/hope-(that) 】の語順になります。「wish」は低い可能性を「祈る」、「hope」は実現を信じて「望む」ニュアンスです。「wish」に続くthat節は仮定法、「hope」に続くthat節は直説法になります。

「wish」「hope」を取り上げましたが、英文法の理解を深める過程で動詞の役割りは最も重大です。英文和訳の肝は冒頭にあります。まず肯定か否定か、次に動詞とその時制(現在か過去か未来か)を把握することです。英文を和訳する際には会話の冒頭部分を理解することが重要になります。つまり、主語(誰が)動詞(時制)の部分に留意することをお勧めします。

「I wish」の楽曲では戻ることができない過去を話題にするので仮定法の表現が登場します。助動詞「could」が使われる場合は「~できたらよいのに」とする和訳が合います。助動詞「would」が使われる場合は「~であればよいのに」といったニュアンスがマッチします。