歌に教わる英文法

洋楽を通して英文法を理解しましょう

34.Do they know it Christmas. - BAND AID

It’s Christmas time, there’s no need to be afraid

(直訳)クリスマスだ。恐れる必要は存在しない。

(意訳)クリスマスのときだ。心配することは何もない。

At Christmas time, we let in light and we banish shade

(直訳)クリスマスの時には、私たちはライトに光を入れて私たちは影を消します。

(意訳)クリスマスには、灯した明かりが影を追い払ってくれる。

And in our world of plenty we can spread a smile of joy

(直訳)そして多くのものがある我々の世界では喜びの微笑みを拡げることができる

(意訳)だから満ち足りた僕らの世界ではみんなが健やかに過ごすことができる

Throw you arms around the world at Christmas time

(直訳)君の手を差し伸べよう。クリスマスの時に

(意訳)クリスマスにこそ手を差し伸べよう

But say a prayer, pray for the other ones at Christmas time

(直訳)しかし、祈りを言おう他者のための祈りをクリスマスのときに

(意訳)そしてクリスマスのときにこそ祈りを捧げよう。

It’s hard but when you’re having fun

(直訳)難しいことだが楽しんでいる時に

(意訳)楽しんでいて考えることは難しいけれども

There’s a world out side your window

(直訳)君の窓の外側には(別の)世界がある。

(意訳)窓の外には異なる世界だってある

And it’s a world of dread and fear where the only water flowing is the bitter sting of tears

(直訳)そこは苦く刺々しい涙だけが流れてゆく恐ろしく恐怖の世界

(意訳)そこは、苦悩の涙だけが流れてゆく恐怖の恐ろしい世界

And the Christmas bells that ring there are the clanging chimes of doom

(直訳)そしてクリスマスの鐘がなる。鐘の音は破滅を呼ぶ大きな響き

(意訳)響き渡る鐘の音は破滅を呼んでいる。

Well tonight thank God it’s them instead of you

(直訳)そうだ。今夜神に感謝しなさい。それは君たちの代わりである。

(意訳)だから神に感謝しよう。(そのような境遇にある)彼らに代わって。

And there won’t be snow in Africa. This Christmas time

(直訳)そしてアフリカには決して雪は降らない。このクリスマスの時にも

(意訳)クリスマスにも決して雪が降らないアフリカ

The greatest gift they’ll get this year is life

(直訳)彼らが今年に受け取る最も大きな贈りものは命

(意訳)彼らにとって一番の贈りものは生きてゆけること

Where nothing ever grows no rain nor rivers flow

(直訳)かつて何も育たず雨も降らない所に河が流れる

(意訳)草木が育たず雨も降らないそんなところに河が流れてゆく

Do they know it’s Christmas time at all?

(直訳)彼らは一体クリスマスを知っているのか?

(意訳)そんな彼らは今がクリスマスだとわかっているのだろうか?

Here’s to you, raise a glass for everyone

(直訳)君たち一人ひとりのためにグラスをかかげよう

(意訳)君たちみんなのために乾杯しよう

Here’s to them, underneath that burning sun

(直訳)さあ、彼らのために。灼熱の太陽の下

(意訳)さあ、灼熱の太陽の下で生きている彼らのために

Do they know it’s Christmas time at all?

(直訳)彼らは一体全体クリスマスを知っているのか?

(意訳)彼らは今がクリスマスだと理解しているのだろうか?

Feed the world. Feed the world

(直訳)世界に食料を 食料を贈ろう

(意訳)(そんな)世界に食料を。飢餓から救おう

Feed the world. Let them know it’s Christmas time again

(直訳)世界に食料を。彼らに再びクリスマスを知らしめよう

(意訳)(そんな)彼らに食料を。彼らにまたクリスマスがやって来ることを教えてあげよう。

 

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 1980年代前半には、アフリカの飢餓に手を差し伸べるチャリティーソングの先駆けになった楽曲で、バンドエイドの結成に触発されてUSAフォーアフリカが結成されます。

 さて、この楽曲では「in」と「at」の相違点について論じてみます。どちらも「~に/~で」と和訳されますが広い場所(空間の広がりがある)には「in」狭い点(地点など)を表現する場合には「at」が用いられると教わると思いますが、「ジーニアス英和辞典」では心理的にどう見るかによって「in」と「at」が選択されると記載があります。つまり、話し手の感覚によって前置詞は変わる場合が考えられます。「I live in Tokyo」と言っても「I live at Tokyo」と言っても通じるかも知れません。

 つまり、前置詞の和訳に「~に」とか「~で」といった単一の和訳で記憶してはいけません。前置詞は日本語の助詞とは似て非なるものです。「at」はジーニアス英和辞典では ①地点・場所 ②起点 ③所属 ④存在・従事 ⑤時間・年齢 ⑥順序・回数 ⑦方向・目標 など13項目の記載があります。つまり「~から」「~の」などと和訳される場合があり得ます。「in」や「on」「to」「from」「with」などすべての前置詞には使われる文脈によって与えられる日本語が変わることを覚えておく必要があります。英単語には単一の日本語で和訳することができない場合が多く、動詞によって意味や使われ方が変わります。英文和訳には日本語の能力を磨くことが必要です。